”才色兼備”講座

話題の病気をキッチリ知ろう! ~乳がん~

柳生 隆一郎

医療法人遼蓮会 柳生クリニック 理事長

外科はもちろん内科・整形外科・皮膚科などのさまざまな診療に携わり、患者様と専門家をつなぐパイプ的な役割を担い、総合的な視野で診察する『プライマリ・ケア』を実践。2007 年、谷町4 丁目で開業。健康を維持、増進させるための治療はもちろん、継続的な患者様とのコミュニケーションを通じて「未病」の状態を維持させ、男女を問わず健康的な老い方いわゆる「アンチエイジング」の実現を目指してまいります。 日本外科学会・日本消化器外科学会・日本消化器病学会・日本癌学会・日本大腸肛門病学会・日本抗加齢医学会に所属しています。日本医師会認定産業医。 http://www.yagyu-cli.jp/

話題の病気をキッチリ知ろう! ~乳がん~

私は以前、大学病院で乳腺外科に所属していたこともありますので、今回は乳がんについてお伝えしたいと思います。

 

乳がん関連では昨年、『女優のアンジェリーナジョリーさんが乳がん予防のため両方の乳房を切除』と発表され、大きな話題にもなったのでご存知の方も多いでしょう。


彼女は、乳がんのリスクを高める遺伝子の変異が見つかったため、予防措置として両乳房を切除する手術に踏み切ったわけです。


詳しく説明しますと、乳がん発症に特異的にかかわる遺伝子BRCA1と2が知られており、彼女もこのBRCA1遺伝子の変異があったため、『乳がん発症が87%、卵巣がん発症が50 %』の確率と診断されたため、乳房切除に至ったというわけです。

 

日本の場合、検査は自費で可能ですが手術は保険適応がなく高額な治療になってしまいます。

 

しかしながら、こういう発表を聞くと、「乳がんってなに?」「自分は大丈夫?」と気にされる方もいらっしゃるのではないでしょうか?


 ところで、“がん”ってなに? 

かなりカンタンに申し上げると、「自分の体の細胞が何らかの影響(喫煙や紫外線、飲酒などあるいは遺伝子の異常など)により、正常なコントロールが効かなくなって自動的に増殖を続け、“かたまり” つまり腫瘍となって正常な細胞との境を越えて(これを浸潤といいます)いって、さらには他の臓器に達して(これを転移といいます)その体を障害していき、死に至らしめるもの」です。

 


日本人の場合、女性のがんでは胃がんを抜いて乳がんが現在1 位となっておりますし、死亡率も急激に増加しております。

 

乳がんの危険因子として確実~ほぼ確実なものとして、

1.アルコール摂取
2.肥満
3.早い初経年齢
4.出産経験がないこと
5.初産年齢が高いこと

などが挙げられます。


1、2 はご自身でも注意できるものですので留意しておいては!と思います。

 

しかし「なりにくい」ところまで予防することは困難ですのでやはり検診が必要です。

まずは自己検診で腫瘤がないかどうかを触る(やり方は図を参照下さい)のも重要ですが、腫瘤を形成しないタイプのものはマンモグラフィーが重要になります。

 


残念ながら1 つの検査だけですべてを診断できるわけではないことはご理解下さい。

 

ですから最近は乳腺科を標榜しているクリニックも多いのでそちらで検診を受けるのがお薦めです。

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≪出典先≫ 認定NPO法人J.POSH(日本乳がんピンクリボン運動)

http://www.j-posh.com/checkup/selfcheck/

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