”才色兼備”講座

話題の病気をキッチリ知ろう!【甲状腺】

柳生 隆一郎

医療法人遼蓮会 柳生クリニック 理事長

外科はもちろん内科・整形外科・皮膚科などのさまざまな診療に携わり、患者様と専門家をつなぐパイプ的な役割を担い、総合的な視野で診察する『プライマリ・ケア』を実践。2007 年、谷町4 丁目で開業。健康を維持、増進させるための治療はもちろん、継続的な患者様とのコミュニケーションを通じて「未病」の状態を維持させ、男女を問わず健康的な老い方いわゆる「アンチエイジング」の実現を目指してまいります。 日本外科学会・日本消化器外科学会・日本消化器病学会・日本癌学会・日本大腸肛門病学会・日本抗加齢医学会に所属しています。日本医師会認定産業医。 http://www.yagyu-cli.jp/

話題の病気をキッチリ知ろう!【甲状腺】

  その体調不良…もしかすると甲状腺の病気かも! 

 

つかれやすくなった・・・
汗かきになった・・・
皮膚が乾燥しやすくなった・・・

 

最近になって、体調の不調を感じられた方はいらっしゃいませんか?

30代40代になって体調が変化してきたときに、「歳のせいかな?」と片づけてしまう方が多いのですが、ちょっと気をつけてください!

 

女性の体調不良の中で、更年期障害などの症状とまちがわれやすいものに『甲状腺の病気』が結構多いのです。

 

甲状腺はのどぼとけの下に位置にある、蝶が羽を広げたような形をした20gぐらいの小さな臓器です。

甲状腺はホルモンをつくりだし、血液中に分泌します。

甲状腺ホルモンはカラダの隅々にいきわたり、特に「熱産生」や「生体の代謝」に関連するホルモンです。

 

一口でいえば「マッチ」の働きをしてくれます。

ですから、たとえば甲状腺ホルモンが異常に多くなるとカラダ中で「マッチ」に火がつくわけで、暑がり・汗かき・体重減少・動悸(心臓が高鳴る)などの症状が出てきます。

反対に甲状腺ホルモンが少なくなると、その逆で寒がり・皮膚の乾燥・体重増加などがみられます。

 


  甲状腺の病気ってどんなものがあるの? 

 

甲状腺の病気は大きく分けて“甲状腺の働き的なもの”と、“できものができるもの”とがあります。

 

とくに更年期障害、冷え症などとまちがわれやすいのが甲状腺機能低下症(橋本病)です。

これは甲状腺の慢性炎症などで甲状腺の機能が文字通り低下する状態です。

 

具体的にどのようになるかといいますと下記の通りです。

 

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逆に甲状腺機能が高くなる病気は甲状腺機能亢進症といわれます。

 

最近ではサッカー日本代表本田圭祐選手が罹患したことで名前が広く知られるようになった、眼球が飛び出してくるバセドウ病に代表されるものがあります。

 

またその症状は以下に示す通りです。

 

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このように甲状腺の疾患の症状は、女性の更年期症候群のものと区別がつかない場合が多いのです。

ですから「年齢のせいかしら?」と決めつける前にまず内科でご相談ください。

 

またできもの、つまり腫瘍性の病気もあります。

“腺腫”と呼ばれる良性のものといわゆる“がん”があります。

腺腫は経過観察で大丈夫ですが、がんは手術が基本治療です。

しかし甲状腺がんの大部分は胃がんや肺がんにくらべて悪性度が低いのです。

よく「墓場まで持っていくがん」といわれるほど致死率は低い場合が多いですから、こわがらず積極的に検査を受けていただきたく思います。

 

検査は血液検査と首の超音波検査などが最初の一般的な検査になります。

苦痛のない検査ですのでご安心ください。

 

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